平成30年度医学祭

平成30年度医学祭

小玉 正太

福岡大学医学部 学生部委員

 皆さん、こんにちは。今年もいよいよ福岡大学医学祭の季節がやってきました。医学祭は、毎年、本学の七隈祭と同時に開催され、医学生、特に4年生が中心となって医学祭実行委員会を立ち上げて企画・運営を行っております。彼らの熱意ある企画・運営に学生委員として大変うれしく思います。

 さて、今年のテーマは「現代の睡眠について考える~QOS; Quality Of Sleep~」です。コンビニエンスストアが建ち並ぶ現代社会では、夜も昼間と変わらず買い物や飲食ができ、昼夜の別なく人々が活動するようになっております。都会は眠らない街と化しており、便利さを享受する一方、多くの人達が睡眠不足に悩まされています。

 少し難しい話にはなりますが、睡眠に関連する代表的なホルモンの一つにメラトニンがあります。これは体内時計を司る視床下部の視交叉上核から交感神経系などの情報を経由し脳にある松果体から分泌されるホルモンで、視交叉上核に視神経からの情報がやってくるために、メラトニンの分泌は夜間の光の暴露によって低減してしまうことが明らかにされています。つまり、夜遅くまで明るい光の下にいたり、またスマートフォンやパソコン、テレビなどを介して長時間強い光にさらされることで睡眠ホルモンであるメラトニンの分泌が減少し、その結果寝付きが悪かったり、すぐに目が覚めてしまうなどの睡眠障害につながってしまうのです。睡眠不足は集中力を低下させ、仕事や勉強などを含めた社会活動において様々なエラーを引き起こします。時には交通事故など生命に関わることもあります。また、睡眠は成長ホルモン、性ホルモン、甲状腺ホルモンなどとも密接に関わっており睡眠不足は様々な体の変調を起こすことも知られております。

 皆さんはなかなかご存じではないかも知れませんが、実は厚生労働省では21世紀における国民健康づくり運動のなかで「栄養・食生活の管理」「身体活動・運動」「禁煙・節酒」などと並んで「十分な睡眠の確保」に取り組んでいます。この中でも特に、「健康づくりのための睡眠指針 2014」が発行されておりますので、その中の「睡眠12箇条」について紹介し、これをもって私からの挨拶とさせていただきたいと思います。今年の医学祭も盛会になる事を期待しております。