平成29年度 医学祭

平成29年度 医学祭

小玉 正太

福岡大学医学部 学生部委員

 平成29年度福岡大学医学祭の開催、おめでとうございます。学生委員としてお祝い申し上げます。

   医学祭は、毎年、本学の七隈祭と同時に開催され、医学生、特に4年生が中心となって医学祭実行委員会を立ち上げて企画・運営を行っています。今年のテーマは「アルコールによる健康障害 ~Drink Wisely 賢明に飲もう~」です。これは皆さんにとって一番なじみが深く、そして興味のあるテーマなのではないでしょうか。

   古くは日本書紀や古事記といった書物にも登場するお酒、それは日本人の心にとても奥深く染みこんだ文化の一つと言っても過言ではありません。正月の屠蘇に始まり、桃の節句では白酒、4月には桜を愛でながらの花見の宴、夏のビール、秋の夜長には月見酒、冬には鍋を囲みながらのお酒、日本には1年を通して様々なお酒にまつわる楽しみや行事があります。しかしながら一方で、アルコールによる健康障害は深刻です。アルコール代謝に直接関わる肝疾患だけでなく、慢性膵炎などの膵疾患、食道癌など頭頸部癌のリスク増加、不眠、依存症を含めた精神障害などさまざまな病気を引き起こすことが知られています。お酒は身近にあふれていますので、それ故にじっくりとそのつきあい方について考えなければならないのではないかと思います。本邦では2014年にアルコール健康障害対策基本法が施行され、2016年よりアルコール健康障害対策推進基本計画が実施されています。世界保健機関であるWHOにおいても「Global Action Plan 2013-2020」の中で「アルコールの有害な使用の少なくとも10%の削減」を目標の一つとして掲げています。皆がアルコールについてそのリスクを正しく理解することで医療の早期介入を促進し、さらに地域における回復支援体制の整備を行わなければなりません。

   医学祭では、特別講師による講演も企画されております。年に一度、ご自身の健康についてゆっくり考える良い機会ではないでしょうか。是非、多くの方に足を運んでいただければと思います。今年の医学祭も盛会になる事を期待しております。