血液・腫瘍・感染症内科学

血液・腫瘍・感染症内科学

 


腫瘍・血液・感染症内科

 

 1. スタッフ 

部長:教授(主任教授)高松 泰 

副部長:講師 田中 俊裕  

教授:田村 和夫(総合医学研究センター)、高田 徹(感染制御部長) 

准教授:熊川 みどり(輸血部長) 

講師:戸川 温 

助教:佐々木 秀法、茂木 愛、尾畑 由美子、正木 充生 

助手 中島 勇太、佐藤 栄一、知念 祥太郎、諸鹿 柚衣


2.診療内容  

 腫瘍・血液学、感染症学を臓器別ではなく臓器横断的に、患者中心かつエビデンスに基づいた標準治療を行うことを目指している。  腫瘍・血液グループでは、化学療法に感受性のある悪性腫瘍(固形腫瘍・血液腫瘍)と良性血液疾患の診療にあたっている。また福岡大学病院腫瘍センターの運営にも積極的に関わり、他の診療科と連携しながらより一層の充実をはかっている。  感染症グループは、HIV感染症患者を中心とした外来診療,および当院入院中の患者で感染症を合併した患者に対する診療(コンサルテーション診療)を行っている。また,海外旅行・ワクチン外来において,主に海外渡航者を対象にワクチン接種や予防薬を提供している。

 

3.診療実績  

 平成28年度の入院患者総数は436名で、固形腫瘍130名、血液疾患288名、感染症およびその他18名であった(図1)。  腫瘍・血液グループの入院患者の内訳を見ると、固形腫瘍の内訳では肺癌11名(8%)、乳癌44名(34%)、消化器癌49名(38%)、肉腫6名(5%)、原発不明癌3名(2%)、その他17名(13%)であった(図2)。血液疾患の内訳では、白血病28名(10%)、悪性リンパ腫172名(60%)、多発性骨髄腫39名(13%)、成人T細胞白血病/リンパ腫21名(7%),骨髄異形成症候群8名(3%)、その他19名(7%)、自己免疫性血小板減少性紫斑病1名であった(図3)。  感染症グループは年間約270件の診療介入(コンサルテーション)を受付けた。また,感染制御部業務として,血液培養陽性例約300件への介入を行った。届出制となっている抗菌薬の適正使用に向けた活動において,薬剤部と連携したラウンドを週1回おこなった。海外旅行・ワクチン外来は約200名が受診した。

 

4.今後の展望と課題  

 がんは、我が国において昭和56年より死因の第1位で、現在では年間30万人以上の国民が、がんで亡くなっている。また、生涯のうちにがんにかかる可能性は、男性の2人に1人、女性の3人に1人と推測されている。今後もがんの罹患者は増え、死亡者数も増加して行くと予想されている。このような現状にかんがみ、2006年に「がん対策基本 法」が成立し、がん対策の総合的かつ計画的な推進が計画された。当院でもそれに応えるため2007年に腫瘍センターを設置、2008年2月に地域がん診療連携拠点病院に認定され、他の拠点病院と連携して質の高いがん医療を提供している。当科の高松泰教授が腫瘍センター長を務め、院内の他診療科と協力して、良質な抗がん治療の実践、緩和医療の充実化と治療成績を向上するための研究を推進している。特に他診療科の参加を得て症例検討を実施し、より高度な集学的がん診療の提供を行なう体制作りを充実させているところである。  


5.その他  

 腫瘍・血液グループは、消化器外科、呼吸器・乳腺内分泌・小児外科、呼吸器内科、消化器内科、放射線科、病理部、薬剤部、看護部と連携し、毎週月曜日にそれぞれ消化器癌、肺癌、乳癌、転移性腫瘍のtumor boardを行い、診断や治療方針の検討し、集学的医療の実践に役立てている。また日本臨床腫瘍研究グループ (JCOG)、日本成人白血病治療共同研究グループ(JALSG)、日本細胞移植研究会(JSCT)のメンバーとして全国規模の臨床試験に参画している。また、九州血液疾患治療研究会(K-HOT)、九州乳癌研究会(KBC)の臨床研究をサポートしている。 感染症グループは呼吸器内科、総合診療部と協力し、年4回感染症例カンファレンスを病院内で開催し、各診療科から提示される症例を通じ、感染症診療の教育を行っている。また、年2回福岡臨床感染症研究会を開催し、福岡大学病院内外の医療従事者を対象に症例検討を行い、地域への感染症診療の教育やレベルアップに貢献している。 

 福岡大学医学部 腫瘍血液感染症内科学講座 ホームページ:http://www.med.fukuoka-u.ac.jp/interna1/